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2004.10.28 Thursday

■旅は靴ずれ■ 第一話 お客様は神様ではない。中国

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    注:このテキストは2000年に書かれたものです。

    今月のお題も順調に3題目を迎えたりして、「本当に白ふくろうってひまらしいよ」と一部でうわさされる昨今、皆様には益々ご清祥のこととお喜び申し上げる次第でございます。
    えー、ここでハッキリさせておきたいのですが白ふくろうは「そんなに」ひまではないし「そんなに」怠け者ではない(と自分では思っている)ので、せっかくのお休みには息抜きもしたいしバカもやりたい、とはいえ白はこの界隈では有名人だし道を歩いていると近所の小学生がサインをもらう順番を争って痛ましい事件に発展してもいけないし、ここはやはり自分の身元がわからない旅先で思いきり羽根を伸ばそうなどと考えたりするわけです(一部脚色)。

    ☆☆☆

    で、中国は4000年の歴史を訪れてみたりしたのである。
    なんでいきなり中国なのかといえば、中国行きの飛行機しか空いていなかったというかなり消極的な理由だったのだが、しかしそこは4000年の歴史を誇る中国のこと。きっとどんなくたびれた店でも4000年の秘術をこらした美味で卒倒しそうな中華料理が出され、セクシーなチャイナドレスに身を包んだ美しい女性が道端を行きかい、公園では香港アイドルみたいな(あるいはケイン・コスギみたいな)男の子がカンフーキックを見せてくれたりするに違いない。うおう、いいじゃないか中国。行くぞ中国。ニイハオ、シェイシェイ、サイツィエン、会話もばっちりだ。ふっ、思わぬところで教養を垂れ流してしまった・・・。



    などと膨らみきった妄想は、初日の夕飯で見事に打ち砕かれたりした。まあ、道を行き交うのがチャイナドレスの美人でなく、大量の自転車とかなり命がけな運転の車だったのは大目にみよう。たしかに美人しか道を歩けないとしたら、美人に生まれなかった者の人権はどうなるんだ。男は地下に潜れというのか。うむ、これは白ふくろうの負けである。公園にいるのがアイドル顔の男の子でなく、意味もなく(ちゅうか意味はあるんだろうけど)ペロンとシャツをめくって見事なハラをみせびらかしているオジさんだったのも許そう。ハラにだって日光浴する権利はあるのだ。いいともおじさん、そうやってハラを出していても。その後ろのオジさんがまたハラを出しているのもいい。そのまた後ろのおじさんが・・・って、これはひょっとして最新の中国おじさんファッションなのだろうか。それはともかく、問題の中華料理だ。みごとな料理を出されたら、ニッコリわらって「ハオチー」といわなくてはなるまい。
    ホテルの周りにそれらしい店はないけど、いかにもジモティー(死語)が好みそうな気軽でカジュアルな屋台がでている(右図参照)。冷麺とゆでバーベキューか。なんだかよくわからないが、挑戦してみよう。それにしてもこのくしにささった角切り羊羹みたいのはなんだろう。甘いんだろうか、辛いんだろうか。そもそも一体なんなんだ。こわい。そして、怖いものほど食べたい。というわけで、その羊羹モドキともうひとつ「得体の知れないモノ」を注文。となりでは、これまた怖いもの知らずの連れが冷麺をたのんでいる。冷麺にはどっさりナマきゅうりがのってますぜ、ご友人。そういや「中国のヒトは生野菜を食べません。えったい火を通します。旅行者も、生水や生野菜には気を付けましょうね云々」という注意書きをどっかで読んだ気がするが、まあいいか。こっちのバーベキューは無造作にお湯をくぐらされ、無造作にカラそうなタレをぶっかけられている。ゆでられて、一層なんだかわからなくなったものを目の前にして、記念すべき中国初日のディナーである。


    とりあえず例の角切り羊羹にトライする。ん〜・・・この味はあ、なんか知ってるぞお、口当たりは煮こごりだけど風味は血合いっちゅうか・・・あれだな、豚の血でつくったソーセージってあるよねえ、多分あれはこんな味だろうねえ。そういやこの羊羹色はちょっと生レバーの色に似ているねえ。決定。こりゃ豚の血の固めたのをカットしたものですね。うーん、貧血気味のかよわい白ふくろうにはナーイスなチョイスじゃないかあ。で、もう一口手伝わない?もういい?あ、そう・・・。んじゃね、このタレをよくまぶして少し生臭みを消して食べようね。で、冷麺はおいしい?何、手伝え?見た目けっこう普通の冷麺だけどね、ん〜?なんだろうねえ、このメンは、いわゆる日本の「中華そば」じゃないね。白いしね。でもうどんでもないね。なんかこう、そうねえ、強いて言うと少し粉っぽいかな。しかしこのタレがすごいね、なんちゅうかラー油としょうゆを混ぜてそのままかけたら多分こういう味を出せるんじゃないか、ご家庭でも。で、きゅうりと良くブレンドして食べると、うむ、まさに粉っぽいメンとラー油としょうゆときゅうりという、素材そのものの持ち味が口の中でブレンドされて、あーなんだ、いくら安くてもあんまり明日は食べたくないねえ。正直にみとめよう、この店のカジュアルな雰囲気にかなりまどわされて選択を誤ったね。しかし仮にも4000年の歴史が、旅行者はともかくどうみても地元民な家族にこういうものを食べさせていいのか?謎は深まる。


    しかし体力と神経には自信を誇る、極東からきた旅行者たちは、ハラも壊さずめげもせず、「明日こそはうまい飯を食ってやる!」と心に誓いながら、深い眠りに落ちていくのであった。・・・・・・第2話に続く。

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