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2004.10.31 Sunday

■時代劇アワー■ その1 黄門VS必殺!

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    (このテキストは2000年に書かれたものです)

    記念すべき第一題目は「時代劇」です。1ヶ月間、時代劇の魅力を独断と偏見で掘り下げてみましょう。

     「時代劇」には一種の麻薬性があります。昼下がりのダラ〜っとした時間、なにげなくTVをつけた。偶然再放送の時代劇にチャンネルが合ってしまい、・・・・・・結局見終わってしまった!という経験は、あなたにもある!(よね?あるって言って。)

     役者が出てくる度に「あ、こいつは悪人。」「こいつは善人だけど途中で死ぬな〜」「こいつは一見善良そうな悪人。」というところまで見切れてしまい、しかもきちんとそれが的中する配役の妙。さらに番組終了10分前あたりの決め台詞(いくら毎回同じだからって決め台詞直前でスイッチ切れる?切れないよな〜)、こういう「お約束」を、お約束とわかっていてもつい見てしまう。


     ・・いや待てよ、ホントはこのお約束がみたくて自分は時代劇をみているんじゃなかろうか。「ほらね〜、こうなると思ったんだ〜」とか言いつつ、奇妙な安心感と満足感につつまれてしまう、このカンジ!

     そうです。「時代劇」とは、決してお約束通りには進んでくれない現実社会に翻弄される現代人にとって、まさしく一服の清涼剤でもある!、 ・・・のかも。


    で・・・、「お約束」な時代劇というととりあえず思い浮かぶのは「水戸黄門」。キャスティングにマイナーチェンジを繰り返しつつ、TVでもなんと「第28部」まで製作されてます(注・このテキストは2000年現在のものです)。しかもその28部でもやはり八兵衛はうっかりしてるしお銀は風呂に入っている。この恐るべき長寿のヒミツは、やはり「本当はエライ人が素性をかくし、悪人達を懲らしめる」という時代劇の黄金律にあるといえるでしょう。

     このタイプには「遠山の金さん」「あばれん坊将軍」など多種の名作がありますが、やはり最後の「ええ〜っ!?こんなエライ人だったの!?しまった〜!!」という悪人の狼狽振りと、それまでのすっとぼけっぷりの対比がポイントです。(黄門や金さんは、そこで恐れ入ってもらえるのに、何故か吉宗は「うう、上さまの名をかたるニセモノ!切れ、切り棄てえい!!」なんていわれてさらに実力行使に及んでしまうのだが・・・(^_^;))

     この手の「ホントは偉い人」パターン、時代劇でなくてもドラマの定番ですが、やっぱり「こんな偉い人がいればいいなあ・・・」という庶民の切ない願いが生み出したものなんでしょう。悪徳代官と御用商人の公金着服とか、衣装を替えれば今でもいくらでもころがっていそうなハナシを、「この紋所が目に入らぬか〜!」の一言でバッサリ片付けちゃう(でも下っ端には峰打ちで安心だ)、その痛快さ、勧善懲悪のストーリーは、これからもずっと支持され続けていくことでしょう。


    一方、同じく根強い人気を誇る(24年30作!)TVシリーズに「必殺!」をあげました。こちらは権力とは無縁の、闇の仕掛人(仕事人とか仕置き人だったりもしますが)たちが、あくまで裏の稼業として、つまり商売で「晴らせぬ恨みを晴らしましょう」という話です。

     ここにはハナっから「お上や法では裁ききれないことがある」という大前提があります。隠れた悪を懲らしめてくれる、黄門様や金さんは、ここにはいないのです。この設定のリアルさが、それ意外の設定のフィクション性(かなり突飛なことをやってくれます)を支える屋台骨になってるんですね。

     お上の隠密でもなんでもない彼等がやってることは、何重もの意味で犯罪な訳で、当然殺し方も大っぴらにはできず、闇夜にまぎれて後ろからズブッ、ぐさっ、ベベン(←?)・・・とやり、翌朝にはまた、一介の町人や下級武士に戻って生活する。人を殺して得られる報酬も、ときには手に入らなかったり、小銭程度だったり。

    そんなわけで、随所にコミカルな演出もあるものの、必殺系の底辺を流れるのは反権力的(犯罪者だもんなあ)アウトローなムードです。でも、こういうのも好きなんだよねえ。
    水戸黄門が、時代劇の王道をゆくならば、必殺はあくまでアウトローであり続ける、設定がハードである一方、面白いと思えば役者がパーマ頭だろうがレントゲン写真を映像に入れようが全然オッケー。このへんのスタンスの違いは関東人と関西人の嗜好性を現している・・・とか言う人もあるらしい(いいかげん)。

     どちらも娯楽作品としてのツボをこころえた(だからこそ長寿番組なんでしょうが)甲乙つけがたい面白さですが、こう比べると結構好みがはっきりわかれそうな両作品なのでした。

     というわけで、「水戸黄門」と「必殺」シリーズ、アナタのお好みはどちらでしょうか?




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